6球2ウェイ
6球マジック・アイ付ポータブル
(自作)


写真左-前から、右-前のふたを開けたところ
電池管は前列左から1AH5、3C4、1AB6、1H3、後列は2本とも1AJ4

 マジック・アイ1H3を使いたくて作ってみたポータブルです。
透明なケースに組んでみよう、 ということで100円ショップでCDが7枚入るケースを買ってきました。 できばえはごらんの通りで、自分でも気に入っています。

 実際に製作した回路は、その昔 松下が発表した回路 に若干の変更を加えました。 1N3/DM711H3に、3Y4/DL973C4/DL96に変更しました。 電池管のフィラメントを2本ずつ並列にしてあるのが特徴です。
 最初は回路をオリジナル通りトランスレスで作ったのですが、 フィラメントの電圧降下用抵抗の発熱でケースが変形してしまいそうなので、 これにも超小型の電源トランスと整流回路を追加しました。 A電池も3Vから6Vに変更し、フィラメントの切り替えスイッチを省略しました。

 5球2ウェイ同様、バリコンには3:1の減速ギア付の小型3連 (10-337pF3連、トリマ14pF最大)、 アンテナ・コイルには大型のバーアンテナ・コイル(250-325μH可変)、 RFコイルにトランジスタ・ラジオ用のOSCコイル(243-525μH可変)、 本当の発振コイルとしてNo.88コイル(100-215μH可変) を組み合わせました。 1AB6の発振部のgmは600マイクロ・モーと低く、 発振コイルにNo.88コイルを使用すると電池電圧が下がったときに比較的早く発振が 停止してしまいますが、第1グリッド抵抗を100kΩにすると 発振停止を防ぐことができますので、長らくその方法でお茶を濁していました。

 何台かあるNo.88コイルを使ったラジオのコイルを改造してみたところ、 いずれも感度が上がり電池が減っても発振停止が起こりづらくなりました。 そこで、このラジオの発振コイルにもリアクション・コイルとして 0.1ミリ径のポリウレタン線を60回巻き、 元のコイルのプレート側は遊ばせて使用することにしたところ、 確かに効果はあり、第1グリッド抵抗は規格どおり27kΩに戻して使用しています。

 感度は十分すぎるくらいですが、スピーカーも小さく低音は出ません。 部屋を暗くすると、マジックアイの緑の光とネオン管 の紫の光が怪しい雰囲気を出してくれます。(ネオン管はAC100V使用時のみ)
 フィラメントは光りません。


6球マジック・アイ付型定格表
型式6球スーパーへテロダイン
受信周波数523kHz-1,725kHz(実測)
中間周波数455kHz
使用真空管1AJ4、1AB6、1AJ4、1AH5、3C4、1H3
感度5球スーパー以上
電気的出力100mW(推定)
電源乾電池 A 4.8V(単3型ニッケル水素電池 x4) B 72V(9Vニッケル水素電池 x8)
100VAC(A 5.6VDC、B 72VDC)
消費電力A 5.6V-50mA B 72V-8.5mA
スピーカー5cm ダイナミック
形状175 x 170 x 75mm
重量0.82kg (電池なし)、1.28kg (電池付)
製作年月1999年7月


6球マジック・アイ付ポータブルの回路
(2005年3月12日改造・改訂)
(2001年3月16日初稿)
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