12Vラジオ
4球スーパー/アメリカ型
(自作)


写真左-前から、右-後ろから

 ポータブルではないのですが、12Vで使える自動車用真空管も興味深いものです。
12AC6、12AD6、12AE6、12AF6、12K5などの球はアメリカのカー・ラジオ用に 開発された自動車用真空管で、トランジスタの出力段と混用するため ナショナル(松下)ではハイブリッド管と呼んでいました。 1956年にTung-Sol社が最初に発表しました。

 12K5はスペース・チャージ・グリッド管です。第2グリッドに -2Vのバイアス電圧が必要で、グリッド・リーク・バイアスで使うと歪が目立ちます。 あれこれ悩んだ挙句、AVC電圧をバイアス電圧として 使ってみたところなかなかいい音が出ました。

 部品は、アメリカ製の5球トランスレス・スーパーのキット(Kelvin electronics社製) を手に入れて、主要部品をそっくり利用しました。 電池管でも同じものを使いましたが、感度はこちらの方が上です。

 シャシの後ろに見えるのは、AVCのON/OFFスイッチとIFゲイン調節ボリュームです。
 名称の「アメリカ型」は私の命名ですが、アメリカ製の真空管を使ったというだけのことです。


4球スーパー/アメリカ型定格表
型式4球スーパーヘテロダイン
受信周波数530kHz-1,639kHz(実測)
中間周波数455kHz
使用真空管12AD6、12EZ6、12AE6、12K5
感度5球スーパー程度
電気的出力40mW(推定)
電源11V-14V(DC)(推奨) 10.0V-15.9V(DC)(真空管の許容範囲)
消費電力13.3Vx 0.89A
スピーカー10cm ダイナミック
形状257x150x128mm
重量1.29kg
製作年月1991年3月


4球スーパー/アメリカ型の回路

 製作当初は、12K5の代わりに12DQ6を使っていました。そのため、 26D6、26A6、26C6、25E5に差し替えるだけで26Vで使用できました。
 その後12K5を使うために大幅に変更しましたが、12K5の方が優れています。
(2001年3月16日初稿)
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