12.6V/26.5Vラジオ
2ウェイ5球スーパー
(自作)



写真左上-前から、右上-後ろから、左下-12.6Vのとき、右下-26.5Vのとき

 知る人ぞ知る、26A7-GTを使ってみたくて作った高周波増幅付のスーパー・ラジオです。 26.5Vという低電圧でスピーカーをがんがん鳴らすことが可能な出力管は、 GT管の26A7-GTとロクタル管の28D7しかありません。
 26A6、26C6、26D6、26A7-GTは軍用無線機にはおなじみの球で、 プレート電圧が低いためにプレート電流を制限する深い バイアス電圧が必要でなく、電池管同様グリッド・リーク・バイアスで 使用することを想定して開発されています。
 26A7-GTによる出力段はステップ・ダウン・トランスによるドライブのプッシュ・プルで 特にこのために開発された 専用の回路です。

 タイトルの2ウェイは12.6Vと26.5Vの2種類の電源で使用できることを意味しています。 12.6Vの球も基本的に使用法は同じですので、 12BL6、12AD6、12AC6、12AE6、12K5の5球を差し替えて使用します。 ただし26A7-GT相当の球はありませんので、 おなじみのスペース・チャージ・グリッド管12K526A7-GTの隣の 7ピンmTソケットに挿して使用します。
 26A6、26C6、26D66BA6、6BF6、6BE6のヒーターを26.5V用に しただけの球といっても過言ではないようですが、12BL6、12AC6、12AE6、12AD6は 基本は同じでも明らかに別物です。

 高周波の部品は3:1の減速装置付3連バリコンにバー・アンテナ、 トランジスタ用OSCコイルをRFコイルに、 No.88コイルをカソード・コイル式のOSCコイルに使っています。 IFTは手持ちのものです。 ドライバ・トランスはサンスイST-27、出力トランスはサンスイST-48、 いずれもトランジスタ用ですがB電圧も低くまったく問題ありません。
 ケース、シャシは10年ほど前の試作電池管ラジオの残骸を パテで修理して再利用しています。ちなみにケースは桐の箱ですが、お粗末。

 感度はバー・アンテナで十分です。外部アンテナもつけられますが、接続していません。 音質もなかなかよく、あとはデザインを何とかしたいところです。  


2ウェイ5球スーパー定格表
型式5球スーパー
受信周波数527kHz-1,627kHz(実測)
使用真空管12BL6、12AD6、12AC6、12AE6、12K5(12.6V電源)
26A6、26D6、26A6、26C6、26A7-GT(26.5V電源)
感度5球スーパー以上
電気的出力40mW(12.6V電源)、400mW(26.5V電源)(いずれも推定)
電源11V-14V(DC) または 24V-28V(DC)
消費電力12.6V x 1.1A または 26.5V x 0.95A
スピーカー楕円スピーカー
形状222 x 160 x 145mm
重量1.20kg
製作年月2009年9月ダイヤルを製作、12Vの球を変更
2008年10月12K5のバイアスをAVCからグリッドリークに変更
2003年6月製作


2ウェイ5球スーパーの回路

(2009年9月14日ダイヤルを製作、12Vの球を変更)
(2008年10月7日12K5のバイアスをAVCからグリッドリークに変更)
(2003年6月1日初稿)
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