2バンド5球スーパー
(自作)


写真左-前から、右-後ろから

 NSBチューナー という5球スーパーを2バンドに改造する市販のキットを 組んでみたくて、作った5球スーパーです。
 NSBチューナーはBCバンドのアンテナ・コイルと発振コイルにそれぞれ並列に追加するコイルです。 技術的な問題から1/2の周波数を発振させ、 高調波を使って周波数変換します。

 アイディアは面白いものの性能はあまりよくないので、NSBチューナーはあきらめて AM/FM用のバリコンのFM用の小容量の部分と FCZ10S3R5 を組み合わせ、 BCバンド/7MHzの2バンドとしました。 7MHz受信時には、IF段を軽く発振させてBFOとしています。 仕組みは 6BA6 のプレートの配線に絡めたビニル線をグリッドの配線に近づけるだけです。 このビニル線の一端をアースすれば発振は止まります。
 昔の5球スーパーの発展型の受信機に多用されました。

 写真ではわかりませんが、バリコンには6:1の減速器(ボールドライブ) が取り付けてあります。
 電源トランスは野口トランスの5球スーパー用です。 シャシには当時のアイディアルの 5-M というものを使いましたが、明らかに強度不足です。

 BCバンドはバーアンテナを使用していますので、 アンテナを張らなくとも200km以上はなれたニッポン放送(JOLF)がローカル局並に受信できます。 もう一台の5球スーパー(6K8-G、6K7-G、6Q7-G、6F6-G、5V4-G、6E5) より、明らかに性能は上です。


2バンド5球スーパー定格表
型式5球スーパーヘテロダイン
受信周波数530kHz-1,611kHz(実測)
6,970kHz-7,260kHz
中間周波数455kHz
使用真空管6BE6、6BA6、6AV6、6AR5、6X4、6R-E13
感度5球スーパー程度
電気的出力2W(推定)
電源100VAC
消費電力-
スピーカー6cm ダイナミック
形状220x115x170mm
重量2.32kg
製作年月1994年7月
2007年12月29日解体


2バンド5球スーパーの回路

 マジック・アイを使うときには 6BA6 よりカットオフ電圧の深い 6BD6 の 方が大きく変化して、感度がよくなったような気がします。実際はその反対ですが。


改修のつもりが、勢いあまって解体してしまいました。 部品はこの写真のものですべて。 バリコンの容量は 330pF/34pF くらいでした。
(2007年12月29日解体)
(2001年3月16日初稿)
Reset inserted by FC2 system