スピーカーの鳴る
ゲルマニウム・ラジオ
(自作)
写真左-前から、右-斜め上から
スピーカーの鳴るゲルマニウム・ラジオを作ってみました。
実は、私の家の周辺は電波が並外れて強い地域なのです。 約 200m はなれた場所に
NHK
の放送所があり、
JOPB
(639kHz、10kW)と
JOPK
(882kHz、10kW)の電波を 140m 高のアンテナから放送しています。 もう一つ、約 5.5km 離れたところに民放の
SBS
(
JOVR
1404kHz、10kW) のアンテナ高 102m の放送所があります。
そのためゲルマニウム・ラジオでも
JOPB
と
JOPK
の電波は大変強く入り、 スピーカーから出る音は 5m ほど離れても十分に聞き取れます。 夜間ではややうるさいくらいですが、音質は小型のトランジスタラジオより上等です。
JOPB
をセラミックイヤホンで聞いている状態で、検波電圧を測ると直流で28V以上もありました。
JOVR
も 3m 程離れて何とか聞き取れるくらいの音量があります。
色々試してみましたが、ゲルマラジオの ANT 端子をトランス式の交流ラジオ (AC の一次側とシャシとは 0.01uF のコンデンサで接続してあり、スイッチは OFF)の E 端子(アース)に接続し、 ゲルマラジオの E 端子には 5m のビニル線アンテナを接続したときが一番高感度でした。 AC コンセントの極性はどちらでも良いのですが、接続しないとダメです。
マグネチックスピーカーとクリスタルスピーカーを試してみました。 マグネチックスピーカーは音量はダイナミックスピーカーより若干大きめですが、 音質はややくせがあります。 クリスタルスピーカーは音量がやや小さく、低音が出ないため非常に聞き取りづらい感じです。
このゲルマニウム・ラジオには、 5段階に切り替えのできるファンクション・スイッチを付けてあります。
F1 LED のみ点灯する。
同調すると受信した電波で明るく光る単純な仕掛けですが、 同調の様子がよくわかり楽しめます。 JOPB 受信時の電圧は 1.5V以上になります。
F2 スピーカーから音が出て、メーターも振れる。
同調すると音も大きくなると同時にメーターが大きく振れます。
F3 スピーカーから音が出て、メーターはOFF。
普通はこのポジションで聞きます。
F4 セラミック・イヤホンだけが鳴る。
普通のゲルマニウム・ラジオと同じ回路になります。 ローカル3局の放送はイヤホンの入力オーバーで聞き取れないため、 E 端子の 5m のビニル線アンテナを外して聞きます。
F5 OFF
音を止めたいときこのポジションにします。
ゲルマニウム・ラジオ定格表
型式
ゲルマニウム・ラジオ
受信周波数
約600kHz-1,404kHz
(アンテナやファンクションスイッチの位置により変動)
使用真空管
なし
感度
ゲルマニウム・ラジオ程度
電気的出力
5mW(推定)
電源
不要
消費電力
-
スピーカー
7.5cm ダイナミック
形状
220x200x100mm
重量
0.36kg
製作年月
2001年7月
(2012年9月29日アンテナを見直し)
(2001年10月4日初稿)
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