TRIOのコイル

T-38   (TRIO Technical Data Sheet No.41 1956年より転載)
2段切換式可変帯域
小型Hi-Fi中間周波トランス
規格表
中心周波数    455kHz
帯域幅(-3dB)  ±3kHz、±10kHz
インピーダンス  A=1. 65kΩ
             2. 45kΩ
            B=32kΩ
同調容量     120pF
切換スイッチ 3接点2回路(又は3回路)
耐湿度      中心のずれ 1kHz 以内
         選択度低下 2dB 以内
大きさ      28×29×60

 T-38 型可変帯域 IFT 帯域は ±3kHz、±10kHz(-3db) に切換えることができ、 高周波回路と総合して頭部がフラットになるように、中央を 1dB凹ませた双峰特性にしてあります。
 スイッチを使用するために、取付け位置は自由で、ローカル放送専用の場合は、 スイッチを省略して、広帯域に固定して使用することもできます。

 なお御使用上注意していただく点が2、3ございますから下記の説明(省略) を御熟読の上製作にとりかかり下さい。
*HP作者コメント
 ST管とはちょっとつりあわない大きさの、中型といったところでしょうか。 6SK7、6BD6 が使用できます。

写真左 T-38B 初期型  T-18、T-28 の流れを汲み、IFT−B の2次側は非同調で 50kΩの抵抗が コイルと並列に入っています(T-18、T-28 は 250kΩ)。 IFT 下側の調整ネジがありません。

写真中 T-38B 後期型 IFT−B の1次側、2次側ともに 120pF のコンデンサが入っており、 抵抗は入っていません。 IFT 下側の調整ネジがあります。

写真右 T-25B 比較のために掲載しています。 IFT−B の1次側、2次側ともに 120pF のコンデンサが入っています。

回路図 左-初期型、右-後期型(TRIO Technical Data Sheet No.41 1956年より転載)
 初期型・後期型どちらのデータシートも同じ日付で、全く同じ記述と内部に2例の回路図があります。 初期型のデータシートには2例とも初期型の図、 後期型のデータシートには初期型と後期型の図が1例ずつ掲載されています。 訂正漏れでしょうか。

(2021年 7月18日初期型・後期型回路図追加)
(2014年10月13日初期型・後期型比較写真追加)
(2006年12月22日コメント加筆)
(2001年8月7日初稿)
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