TRIOのコイル
T-50
中心周波数 50kHz
選択度 31dB (2kHz)
帯域幅 900Hz (-3dB)
インピーダンス A:6kΩ
B:3kΩ
短波受信機の混信分離は、シングルスーパーでは困難になって参りました。
トリオ T-50 型 IFT は本邦ではじめて売り出されたダブルスーパー用 IFT です。
この IFT を使用した中間周波回路を、御手持ちのセットへ附加すれば、
きわめて鋭い分離力を持つようになります。
この附加装置を Q5'er(キュー・ファイバー)といいます。
Q5'er は常に入れ放しにしますと音質が悪いので混信の激しいときだけ
スイッチを入れるようにおすすめいたします。
混信のないときは Q5'er を入れるのは無意味であります。
親受信機の終段 IFT に手を加える必要がありますがリッツ線を切らないようにご注意ください。
*HP作者コメント
1954年発売。
親機へ接続するアダプターとしての設計ですから、 Q5'er の ON/OFF で音量が変化しないように、
この段でわざと利得を上げないように設計します。
雑誌に発表された製作例では、6BE6 と 6BD6 の2球が使用されています。
第2局部発振は 405kHz で専用のものもあったようですが、BFO コイルのコンデンサ 150pFに
さらに 50pF のコンデンサを並列に加えて使用することもできます。
BFO は親機のものを作動させて使用します。
455kHz 近辺の BFO 信号も 50kHz 台に周波数変換してしまうわけです。
同調容量 4,000pF、コイルとコイルの間隔A、B共約 19mm(資料では 18mm)。
Q5'er KIT 参照。
1960年ころの値段は 660円。
(2001年8月7日初稿)
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